貴女へ

二人の間に出来る筈の思い出、
その数々が、今、蘇ります。
失われたそれら全てに対して、
今、私は涙を流します。

まだ、知らない者同士、
でも、これから知る者同士。

失われたものは多すぎて、
残されたものは少なすぎて……

貴女を思いだしても、
浮かぶのはただひとつ。

笑う貴女の姿、焼き付いて。
眠る貴女は、まるで偽物。

本当に、きっと、そうなのでしょう。
貴女が消えたその体など、
やはり偽物なのでしょう。
思い出が少なすぎる私には、
それは偽物なのでしょう。

失われてしまった数々の思い出、
それを胸に、今、私は別れを告げます。
貴女に、今、別れを告げます。

……さようなら

2006/10/30




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