| 09:立ち上がる |
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立ち上がったら、急に目の前が暗くなった。 ああ、まただよ、と思う。 貧血だ。よくあるのだ、こういうことは。立ち上がると目の前が暗くなり、悪い時には音さえ遠くなり、ついで意識も遠くなる。 めんどくさい。 下手に動くと、それこそくらっといってしまうから、動くに動けない。 で、まるでお人形さんのようにその場に固まってしまう。 暗くなっているのはすぐに回復する。でも、やっぱり一瞬動きを止めるのは、誰の目にも不思議に映るらしい。本当のことを言うと、いつも、大変だね、と言われる。 でもさあ、こっちはこれが当たり前なんだから、別に大変だ何て、思わないんだけどなあ。と内心思うが、もちろん口には出さない。出したって意味がない。 そして今日も、一瞬動きを止めた私は、目の前が明るくなってからおもむろに動き出す。 そんな私についたあだ名は、 オートマタ、 突然動きが止まったかと思うと、また動き出す。 そんなところが似ているそうだ。 |
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