| 17:蹴る |
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蹴ることは、ないと思うのですよ。そう思いませんか? ただ、ちょっとだけ、本に夢中になってただけじゃないですか。 ただ、ちょっとだけ、呼びかけに応じなかっただけじゃないですか。 だって、最初に私が本を読んでたんですよ? だって、あなたが来たのが後でしょう? だから、ちょっと、気がつかなかったんですよ。あなたが来たことに。 驚くじゃないですか。急に来て。 何も言わなかったじゃないですか、来る、なんて。 だから、そう怒らないで下さいよ。 本に夢中になっていたことは謝ります。 呼びかけに応じなかったことは謝ります。 あなたが来たことに、気づかなかったことは謝ります。 でもね、蹴ることはないでしょう。 そんな、足の裏で、背中をげしって。 結構痛かったんですよ? 謝りますから、ねえ、許してください。 ね、あなたが来てくれたことは、すごく嬉しいんですよ? だからね、機嫌を直してください。 ね。 |
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